2012年5月30日水曜日

エクストリーム医療

「私の、生きる肌」ペドロ・アルモドバル
主人公のアントニオ・バンデラスが自宅に手術室とか実験室とか持ってるような、まあ紛う事なきマッドサイエンティストなんだけど、彼のマッドネスっていうのは遺伝子操作を医療に持ち込もうとするような「科学バカ」的なマッドさだけじゃないっていうのがこの映画の怖いところでしょうか。

セクシュアリティはアルモドバルの映画では常に重要なテーマとして扱われてきたと思うけど、今回のベラは特にクレイジーですよね。彼女自身がというよりは、彼女をそうさせてしまったロベル(バンデラス)がというべきなんだろうけど。いわば倒錯を身体に刻印されることで、精神的な倒錯を余儀なくされてしまったという。あまり書くとネタバレになりますが、こんな話思いつく奴が一番変態ってことで楽しんでいただけるんじゃないでしょうかね。バンデラスはスペイン語でしゃべるとセクスィーさが2割増しですね。

また、絵づくり的なところで、なんでこのショットとこのショットがつながるのかっていう映画における原初的な問いかけを持たざるを得ないようなモンタージュがいくつもあるんです。それをさも何事もなかったかのように平然とつなぐ。こんな人を人は変態って呼んでいいんだと思います。

そうそう、「裏切りのサーカス」に続いて、というよりもこちらの方が断然よかったですよ。アルベルト・イグレシアスの音楽。

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