2012年8月15日水曜日

自分探しの旅 盆ボワイヤージュ

会社近くの珈琲館の中年女性店員はいつもあくせく働いている。混んでいても空いていても彼女の一挙手一投足は常に「あくせく」という印象を与える。前のめりで歩き、素早くテーブルを片付け、注文を取り、配膳する。しかし、その所作は間違っても「てきぱき」とは形容できないのだ。おそらくは動作の無駄、ときにその場に相応しくない過剰なスピードがどうしてもその所作から「あくせく」という副詞を想像させるのだろう。

スポーツや武道をかじったことのある人ならわかると思うが、素早い動作の集積が必ずしもスピードに繋がるとは限らない。リラックスしたたゆたうような動きで素人の半分の時間で正しい場所に移動し敵を打つ、あるいは球を打つ。その動作の与える印象は大抵の場合、美しさや優雅さであり決して速度ではない。そうした実例を何度も目撃している者として、この「あくせく」の印象を与える動作は最も避けるべき部類の動作だと直観する。

彼女に今すぐ実行できるアドバイスとして伝えたいのが、速さを意識せずにひとつひとつの動作を丁寧に行ってみてはどうかということだ。丁寧さや優雅さのもたらす印象は必ず彼女の仕事ぶりを一変させることになると思う。

喫茶店でコーヒーをお代わりしながらブログ執筆に休日出勤の朝を費やすおじさんの一席でした。

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