「DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る 」高橋栄樹
2011年3月11日の震災の日から大晦日の紅白歌合戦までを追った2011年のAKBのドキュメンタリー。イベントやライブの舞台、舞台裏と別撮りのインタビューという構成。
総選挙と西武ドームという2大イベントを柱に、被災地訪問、ジャンケン大会、チーム4の結成とある事件などをはさみながら「アイドルであるということの過酷さ」をかなりの至近距離から見せた力作。伝説の(かどうか知らないけど)西武ドーム2日目なんて「プライベート・ライアン」の冒頭を彷彿とさせるような戦場さながらの様相で、暑さと極度の緊張の中で疲弊し混乱し限界を越えたメンバーたちが次々に倒れては起き上がりステージに戻っていく。極めつけは過呼吸を起こしたままアンコールのステージに戻ったあっちゃん。文字通りショウは続く。幕は降りてくれないわけです。一瞬前まで肩を上下させて苦しそうにしていたのに自らがセンターを務めるフライング・ゲットの一拍目の決めのポーズで笑顔で両手を広げて立ち上がるという奇跡的なシーンを舞台正面から望遠で押さえたショットには鳥肌立てながら泣きました。
この映画の謂いは「実はアイドルって結構大変なんですよ」なんてもんじゃないんですね。「あなたがたの消費は彼女たちのこのとてつもない苦しみの上に成立している。それでもあなたはアイドルファンであることを続けるか? つまり彼女たちが苦しみ続けることを望むのか?」という問いですね。確かにここまで描いたのはすごい。ただし一方で、これ以上はもう見せないよっていう秋元康の(?)マニフェストとも受け取れるんですね。もっとどろどろした部分もあるんだけど、そこは不問に付してくれという訴えにも見えてしまうわけです。ここまで見せたんだからもういいでしょう、と。
僕は個人的には、死人とか廃人が出る前にやめた方がいいと思いましたけど、「あの場所でしか輝けない人」がいるとしたらその権利を奪うというのも酷なのかなという気もする(あっちゃんとかたかみなを見ているとそれを強く感じる)。まあとりあえずの結論としては、プロデュースする側もコンシュームする側も後先考えずに焼き畑農業的に、享楽的にむさぼり食うのだけはやめようよっていうところかな。
「顔のないスパイ」マイケル・ブラント
確実に及第点はクリアしてきてるんだけど、あれこれいいにくい映画なんだよなぁ。元CIAのリチャード・ギアが追っていた伝説の殺し屋カシウスが10年ぶりに姿を現した(同じ手口の犯行で議員が殺された)ということで急遽古巣に呼び戻される。そこでカシウスを修論のテーマにしたという若いFBI捜査官(トファー・グレイス)と組まされて捜査に駆り出される。わりと序盤でカシウスの正体が明らかにされるんだけど、そこからのサスペンスもわりと見せるのでうまい作りだったと思う。以上w
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