2012年3月5日月曜日

80分一本勝負

「おとなのけんか」ロマン・ポランスキー
アメリカに入国できないポランスキーがあえてニューヨークを舞台にした映画を撮るというのも面白いというか倒錯的なという気がするけど、舞台をロンドンにもパリにも変えないで、ニューヨークでアメリカ人の夫婦2組という設定でしか成り立たない脚本を選んだというのはこの映画を見ればよくわかる。この4人の人物造形は、アメリカ人であるということが前提にあるからね。

見所は何といってもケイト・ウィンスレットのゲロ。リベラルなインテリ風=ジョディ・フォスターが大切にしているココシュカ、ベーコン、フジタの画集に食べたばかりのコブラーとぬるいコーラのミクスチャーを盛大にかけるシーン。しかもリアルな吐瀉物の処理に結構な時間と手間をかけているのもよかったですね。「ゲロがリアルな映画にハズレはない」の法則がここでも発動してしまいました。

しかし、もはやこういう「痛い」キャラクター群を見せられても誰にも自己投影できないし共感もできない。響くところがない。あえて言えば、ジョディ・フォスターのスノビズムくらいなもんでw そうなってくるともういつ本音バトルが始まるのかとか冷や冷やしたりはできないんですね。誰のどんな発言が誰の琴線に触れようが、どんな顛末になろうがわりとどうでもいいヘ(^o^)ヘ。笑ってみてはいられるけど、まだそんなところにいるのかよ、もう2012年だぜって感じでね。すごいよくできてはいると思いますよ。

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