帰りが一緒だった28歳の青年は新しい会社のこと、はじめてやる卓球のことに本当に新鮮な喜びを見出しているようだった。転職はそうそう簡単なことではないけど、たぶん世界にはこんな風な未知のフレッシュであふれているんじゃないか。会ったことのない人、やったことのないスポーツ、食べたことのない料理、入ったことのない店、聴いたことのない曲、読んだことのない本、見たことのない映画、キメたことのないドラッグ……。
そういえば、ロバート・A・モンローは人生を「未知を既知に変えていくプロセス」と定義していたっけ。既知の中に不安はないが、喜びはアンノウンフレッシュの中にしかない。なんていうとまた怒られるんだな。
それにしても、ぬるい会議が新鮮だったという指摘は耳が痛かった。1年前は俺もそのぬるさに激しく驚き、憤っていたんだが……。
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