「ハンガー・ゲーム」ゲイリー・ロス
ゲイリー・ロスには「カラー・オブ・ハート」という作品があって、それだけで他の映画も20点増しになっちゃうくらい大好きなんだけど、「ハンガー・ゲーム」もその補正が働けばかなり面白い映画だったんじゃないかと思う。
「バトル・ロワイヤル」の単なる焼き直しじゃないかっていう批判があるらしいけど、そこは根本的に違うと思う。「バトロワ」が同級生に殺し合いをさせることによって生じた人間ドラマにフォーカスしていたのに対して、「ハンゲ」の肝はこのゲームが圧政に苦しむ全国民のガス抜きとしてTV放映されているという大きな前提がある。つまりサバイバル・ゲームであると同時に(あるいはより大きな比重で)TVショーなわけだ。TVショーとしての側面、つまり、視聴者が何を欲しているかに対して敏感であることが生存につながる。この設定は悪くないじゃないか。
「視聴者に生存を望まれること」がこのゲームの勝利に直結している。主人公のカットニス(ジェニファー・ローレンス)は結局そのことに最も敏感だった。そして最後にはそれを逆手に取って、ショーをより刺激的な物に仕立てようとする制作者たち(つまりは為政者たち)から自分たちの命を守るわけです。伏線として大統領(ドナルド・サザーランド)が、「市民が勝者に見出すのは希望だ」的なことを言っているのも辻褄合わせっぽいけど、ちゃんとつくろうとしているなっていう意志は感じるので印象は悪くなかったです。原作がよくできているのかもしれませんね。カメラをイーストウッド組のトム・スターンにしたのもバカ映画にならなかった理由の大きなひとつだと思います。
ちなみにゲイリー・ロスの次作が「大アマゾンの半魚人」のリメイクっていうのはアツい。
0 件のコメント:
コメントを投稿