2013年6月5日水曜日

不穏パレード

「リアル 〜完全なる首長竜の日〜」黒沢清
黒沢清の5年ぶりの劇場公開作品とあっては初日に駆けつけないわけには行くまい。前日夜にチャランポの当日券が出ると知り、日帰りで名古屋から戻ったところで、まだ最終回に間に合うじゃないか!と品プリに駆け込みましたよ。

画面を横切るもののこの不穏さ、間違いなく清。それもジャンル不問の過剰な不穏さ。霧、カーテン、水。それらの不透明さは黒沢清においては、何かを覆い隠すのではなく、その中から何かが現れるためのものだ。そして今回もさまざまなものたちが姿を現した。

僕はたまたまこの原作を読んでいたんだけど、原作者はよくぞこの「翻案」に寛容であってくれたと思う。ほぼセンシングというギミックのみの抽出を許してくれたその太っ腹に感謝したい。姉弟が恋人になり、単なるいちモチーフだった首長竜が廃墟で暴れ、中谷美紀に風が吹く(「ドレミファ娘」の洞口依子が股から発光したシーンと呼応している!)。 間違いなく僕が見たいのは、こんなふうに映画の地平を広げようとしている映画なんだなと改めて感じ入った。あと何回か見に行く予定。

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