2011年10月13日木曜日

巨匠いろいろ

「ザ・ウォード/監禁病棟」 ジョン・カーペンター
「17歳のカルテ」ミーツ「アイデンティティ」。どちらもジェームズ・マンゴールドの監督作品だということが果たして偶然なのか必然なのか。巧妙さも新奇性も欠いたこの映画を下手に持ち上げることはしたくないが、なぜこのような映画がかくも映画なのかということは一考に値するはずだ。

「ゴーストライター」 ロマン・ポランスキー
アバンで夜のフェリー、到着後船上に1台だけ残される車。夜明けの波打ち際に打ち上げられた男の死体。ストーリーは元英国首相(ピアーズ・ブロズナン)の政治家が自叙伝を綴るためのライター(ユアン・マクレガー)として出版社に雇われるところからスタート。何かもうこの辺だけで「ああオモシレー」って感じ。
ライターが政治家とその妻と側近たちに深入りするにつれて、前任者の死とその不審さに気付いて隠された真相に近づいていくサスペンスをリニアに語っていくだけのそのシンプルで力強い手腕も見事なんだけど、何といっても素晴らしかったのがロケーション。ニューヨーク近郊の東海岸の小島に政治家の邸宅があるんだけど、この島の荒涼としたロケーションがとてつもなく素晴らしい。黄色がかった灰色を基調に無機質な建造物、無愛想な人々と英国調のアイロニカルなユーモア。イキフンづくりも本気でやればそれだけで映画になるんだよ。まあこの映画はそれだけじゃないけどね。
あの土地の海と空と風と雨だけでもスクリーンで見る価値のある映画だったと思う。

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