2013年7月17日水曜日

もはや祭後ではない

「スプリング・ブレイカーズ」ハーモニー・コリン
ダイナーを襲うシーンの横移動は素晴らしかった。執拗に繰り返される「ガシャン!」というボルトアクションの金属音が不吉さを孕みつつも、犯罪に手を染め、ついには大量殺戮にも及ぶ女子2人はどこか底が抜けていて、罪悪感に苛まれることも復讐におびえることもなく盗んだクルマでハイウェイを疾走する。彼女らの潜在的な怪物性がジェームズ・フランコによって引き出されたと見るべきか。「ガンモ」のハーモニー・コリンにしては淀みも澱もなく普通の、教訓的ですらある映画でした。

「恋の渦」大根仁
お前らは俺か!? っていうくらい清々しくバカで下品で自分本位で最低の屑野郎どもの会話劇。演劇の脚本だったというだけあって、限られた4つの部屋だけで物語は進行していく。観客が事の顛末を気にしなければいけないほどの筋もないんだけど、東京ポッド許可局の「クルーザー論」みたいに、見た後にみんなで話し合って誰に共感できるとか、あいつのあの言動は許せないとか盛り上がれるタイプのアトラクションムービーですね。でも、ヤンキーカルチャーをサブカル的に消費しようと思うと頭の悪さ成分が足りなくなっちゃうよね。

「モテキ」含め、まだ2本しか見てませんが、ざわざわと心の産毛を起毛させてそれを互いに慰撫せしめるコミュニケーションに向かわせるタイプの作家と大根仁を定義することができるのかもしれません。

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